光を食べるメタ栄養学 vol.4

「光合成する人体②メラニンの働き」

 

メラニンというと、日焼けした時に皮膚を黒くしてしまう色素として嫌われているのかもしれませんが、今回はそんなメラニンの見方を180度変えてしまうかもしれない話題をご紹介します。

 

半導体物質としても知られているメラニンは、幅広いレンジの電磁スペクトル(電磁波の周波数)を吸収することができます。この働きの1つとして、DNAを傷つける可能性のある紫外線を吸収し、熱に変えてくれています。

その他にも、フリーラジカルを捕捉したり、有害物質のキレート(吸収されにくい成分を吸収されやすい形に変えたり、有害物質を無害化すること)、DNAの保護といった働きをしています。

近年の研究では、太陽光を吸収してエネルギーに変換する放射線すら、エネルギーに変換している可能性があるのでは、といわれはじめているのです。

 

<メラニンと日焼けの関係:一般的な説明>

 

①紫外線によってメラニン色素が生成される

②生成されたメラニン色素が肌内部に入り込み、紫外線を吸収してDNAを保護する

③紫外線による刺激がなくなるとメラニンの生成は落ち着き、新陳代謝によりメラニン色素が剥がれ落ちる

 

④肌再生のサイクルが乱れると、メラニン色素の生成と排出のバランスが崩れ、メラニン色素が肌に蓄積する

 

 

★画像は https://magazine.caloo.jp/posts/7084/ さまよりお借りしました★

 

 ■新たなエネルギー源の発見?

 

「フォトバイオモジュレーション」は、細胞に光を当てることで細胞中のミトコンドリアに反応させ、細胞の活動を活性化させる治療法です。以下にご紹介する研究によると、200万年ほど前、人間の体毛が薄くなったことで、太陽の光をエネルギーとして利用できるようになったのではないか(つまり天然のバイオモジュレーションが可能になった)、それによって脳の急激な拡大をもたらしたのではないか、というのです。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25703782

"Did human hairlessness allow natural photobiomodulation 2 millio years ago and enable photobiomodulationtherapy today? This can explain the rapid dxpansion of our genus's brain" 《200万年前に起きた無毛化が天然のフォトバイオモジュレーションを人間に照射し、それによる進化が今日におけるフォトバイオモジュレーション治療を可能にした?アウストラロピテクスの脳が急激に大きくなった理由はこれで説明できる)

 

この論文によると「無毛化した人類は、それまでより太陽光を効率良く捉えられるようになった。メラニンの働きが活発になり、皮下脂肪組織や脳細胞のミトコンドリアでの電子の受け渡しが活発になったのだ。ミトコンドリアにおける電子の受け渡しは、それに引き続いて行われるATPの合成も増加させ、全体のエネルギー量が増加した」、そのために脳が急激に大きくなったとしています。

黒褐色の色素メラニンは、現在では有害な紫外線から身体を保護する役割が知られていますが、200万年前、体毛に隠れていたメラニンが露出したことによって、人間の進化に大きな影響を与えたというのです。

 

個人的に進化論は信じていませんが、私たちの身体がよりたくさんの太陽光を浴びるようになり、そのことがエネルギーの生産を促進した、という点には共感できます。「その鍵はメラニンにあった」というのは新たな発見ですが、人間の身体にはまだまだたくさんの可能性が潜んでいること、それがさらなる進化をもたらすことを示唆していると思います。

 

別の研究は、メラニン色素が日光を捉え生化学的なエネルギーに変換することによって、細胞が必要とするエネルギーの90%以上を提供できるとしています。え、90%も?本当にそうだとしたら、現在の私たちは明らかに食べ過ぎですよね。

こちらの論文については、少し長いですが非常に興味深い内容ですので、要約を翻訳してご紹介したいと思います。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25645910

"Beyond Mitochondria, What would be the Energy Source of the Cell?" (ミトコンドリアを越えた細胞エネルギーの源は何か?)

 

「現在の細胞生物学は、グルコース(糖)が我々の主なエネルギーだとしている。しかし細胞はどのようにしてグルコースの酸化からエネルギーを生成し、利用しているか説明をつけようと躍起になるあまり、細胞における生体エネルギーの経路を不必要に複雑にしている。

 

失明に関する研究から、メラニンは水分子を分離させることで光エネルギーを化学的エネルギーに変換させることができると明らかになった。その発見から数年間に渡り、我々はこの発見と、一般的に受け入れられている代謝経路とを結びつけようとした。この過程で、複数の科学論文に点在している代謝に関する現在時点での知識を収集し、まとめることになった。

 

しかし、代謝に関する文献は多岐に渡る上、結論を証明するだけの根拠を含むものは少ない。またこうした文献の内容は重複も多い。1937年というこの分野にしては早期に行われ、よくまとまった研究はクエン酸回路の代謝プロセスを説明している(現在の生物学が生化学の授業にも頻繁に登場する)。しかしこの説明も正確とはいえない。少なくとも5つの文献で代謝プロセスについて異なる説明がされているが、この5つの文献には合計で7000もの反応について述べられている。そして、この5つの文献で全く同じ説明がされている反応は199しかないのだ。

(中略)

そうして我々はとうとうこのように理解したのである。「メラニンは水分子の分離によって生化学エネルギーを生産する。このエネルギーは細胞が必要とするエネルギー量の9割以上になる」

この理解は、細胞生物学に新たな見解をもたらした。グルコースとATPの生物学的な機能はバイオマス(*)に過ぎず、エネルギー量はそれほど多くはないのだ。

 

我々が発見したのは「メラニンの意外な特性は、水分子を分離することによってフォトンエネルギーを生化学エネルギーに変容させる」ということだ。これまでは、植物のクロロフィルのみが持つと考えられてきた機能を、メラニンも持っているのだ。グルコースを神聖視し、ミトコンドリアを細胞の唯一のエネルギー源とする考え方に、我々は大きな疑問を持っている。」

 

*バイオマス:生物の量を、物質の量として置き換え、質量やエネルギー量で数値化する。

(注:意味がわかりにくいので推察すると、グルコースを燃料にATPというエネルギーが生産されるのは単にAがBに置き換わっただけ、1:1の関係であって、Aを元に新たなエネルギーが生産されたわけではない、という意味ではないかと思います)

 

「メラニンは、フォトン(光子)つまり光のエネルギーを生化学エネルギーに変容させる」ということは、太陽光を浴びることで人体の活動のためのエネルギーが生成させる、ということです。しかも、フォトンによるエネルギーが細胞エネルギーの9割以上をまかなうとしたら・・・。

ごくわずかな人のみが達成し得る、特別な状態だと考えられている「不食」(エネルギー食)は、実は誰にでも可能なのかもしれません!

 

ちなみに、ジェラルド・ポラック博士も「第四の水の相」の中でこのように述べています。「人体の99%を構成する水分子は電池のように太陽光のエネルギーを保存することができる。人体のほとんどの活動は、ATPではないエネルギー源によってまかなわれている」。

 

■放射線を利用可能なエネルギーに変換?

 

実は、1961年当時からすでに、メラニンをたくさん持つ菌類は放射能に強いことが知られていたそうです。ネヴァダ州の核実験施設の土壌の中から、人間の致死量の2000倍もの放射線量の中で生きている菌類が見つかったことから、チェルノブイリでも同様の研究が行われてきたのです。

この研究によると、クリプトコックス・ネオフォルマンスという真菌の一種は、メラニンを介して放射能を成長するためのエネルギーに変えていることがわかりました。

 

https://www.technologyreview.com/s/407974/eating-radiation-a-new-form-of-energy/

 

この「メラニン」は人間の身体も持っているのと同じ物質であることから、太陽光に含まれる放射能をエネルギーに変換している可能性は十分にあります。

 

さらに、2011年に発表されたこちらの論文

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21632287

"Gmma radiation interacts with melanin to alter its oxidation-reduction potential and results in electric current production"(放射線の照射はメラニンに作用し、メラニンの酸化還元ポテンシャルを変化させて電流を発生させる)は「菌類の一種で、放射線を成長のエネルギーに変換していると考えられる」としています。

 

放射線(電離放射線)とは、周波数が3000兆ヘルツを越える非常にエネルギーの大きな電磁波で、DNAなど生体高分子の電離や励起を引き起こすため、発ガン性がある・突然変異の原因になるとされています。

多くの生体分子が電離放射線に曝された場合、酸化ダメージによって生体は破壊的な損害を受けますが、メラニンは構造も機能も変わらず、以前と同じ電流を生産し続けるそうです。その理由はというと、電離放射線はメラニンの酸化還元の状態を変化させ、生産される電流が「論理的には」ではあるものの、生体の生化学的・代謝のためのエネルギーの生産に利用され、それが一部の菌類で見られたように、栄養が少ないにもかかわらず成長率の増加が見られたのではないかというのです。

 

■メラニンは光を食べている

 

上記の研究結果は、人間のメラニンについて述べているわけではありませんが、今後研究が進めば現在知られているよりずっと多くの働きが明らかになると思われます。

日本には、放射線による病気で苦しんでいらっしゃる方が実際にいるわけですから、軽々しく口にすべきことではないかもしれません。しかし、もし風邪などの他の様々な病気と同じく「悪さをしているのは細菌や、病原菌や、放射線ではなく、その生体の抵抗力が弱いため、そうした症状が発症する」、もしかしたら、そういえる日が来るのかもしれません。

 

だとすれば、健康はやはり心がけ次第ということになります。適度に日光浴することや、清らかな水を飲むことは基本的な条件となるでしょう。

また、エピジェネティクス(環境やストレスなどの後天的要素が、遺伝的要素より優先して発現すること)の研究により、健康に影響を与える第一義的な要因は、身体的なものではなく、思考や感情であることが明らかになってきています。

 

現段階では、「人体には光をエネルギーにする能力がある」と知ったところで、人類全体がすぐに不食になるわけではないかもしれません。しかし、「100匹目の猿」現象とも説明される「形態形成場」(人々の記憶や、出来事がエネルギー場に記録され、別の人や場所に影響する)による刻印が深くはっきりしたものになっていけば、いずれは誰でも、自ら選んで不食になったり、食べたければ食べたり、ということも可能になると考えています。